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隋末唐初の人物の風貌

March 31,2021 隋末唐初の人物の風貌

隋末唐初の人物の風貌についてのメモ 新旧唐書、太平御覧、冊府元亀などから、隋末唐初の人物の風貌に関する記述を集めてみました 隋から唐初の人物の見た目について軽く調べてみると、皇帝は顔が良く、名臣は体格がいいというルッキズムのパターンが存在しているようで、面白かったです 楊廣(隋煬帝)、李淵(唐高祖)、李世民(唐太宗)は全員顔がいい。楊堅も「普六茹堅相貌非常」と言われているので風格のある顔立ちだったと見ていいと思う(同じ『隋書』文帝紀で反相って言われてますが) 体格のいい臣下は、隋では竇栄定(容貌瓌偉)、楊素(容貌雄偉)、郭栄(榮容貌魁岸)、韓擒虎(容貌魁岸、有雄傑之表)、楊玄感(體貌雄偉、美鬚髯)など(いずれも『隋書』より)、唐では裴寂(及長、疎眉目、偉姿容)、劉文静(偉姿儀)、高士廉(姿儀端偉)、李靖(靖姿貌瓌偉)、尉遅敬徳(秀岐嶷之姿)など。親戚筋の韓擒虎と李靖がどちらも体格がいいのは血を感じさせます 楊堅の父楊忠も〈美鬚髯、身長七尺八寸、狀貌瓌偉、武藝絕倫〉(『北史』隋本紀上 隋高祖文帝)とかなりのビジュアルの強さで、そんな楊忠の血を引く楊堅と独孤信の血を引く独孤伽羅が夫婦になった結果、隋皇室の人間が高確率でビジュアルに恵まれているのに気付き、こんなに遺伝子がストレートに受け継がれることあるんだ…と思いました。ダビスタの交配みたい(やったことないけどイマジナリーダビスタがそういうゲームなので…) (追記 22.03.11) 楊堅も体格良かったはずだけど出典なんだっけ…と長らく考えてたけど『資治通鑑』でした 〈太將軍楊堅姿相奇偉。【堅為人龍顏、額有五柱入頂、目光外射、有文在手曰「王」。長上短下、沈深嚴重。】〉(『資治通鑑』巻172) だそうです(【】内は胡三省の注。『隋書』は「五柱」を「玉柱」(額に盛り上がった筋肉があること)としていて、こちらが正しいのではと思う) あと蜀王楊秀は〈有膽氣、容貌瓌偉、美鬚髯〉(『隋書』文四子 庶人秀伝)でやっぱりでかい 気が向いたら文帝の子供まで調べて表に追加しておきます…

唐の建国(李淵、劉文静、李世民、裴寂)

July 02,2018

李淵と唐朝創業の功臣たち 人間関係をもつれさせつつ結束して唐を興したり道を違えたりする四人 加工前(こっちの方が色味がまとまっていた) 劉文静の顔がお気に入りです エネルギーに溢れてそうだし軽率な言動しそう 文静は容貌が立派で才気才幹に溢れ権略に富むハイスペックインテリヤクザイケおじなのに、内側にどこか粗野な性質を持っていて、それをコントロールできないまま処刑されていく姿に悲哀と魅力が詰まっている 史実では 李淵:〈骨法非常〉(『舊唐書』高祖本紀) 李世民:〈龍鳳之姿、天日之表〉(『舊唐書』太宗本紀) 劉文静:〈偉姿儀〉(『舊唐書』劉文静伝) 裴寂:〈疎眉目、偉姿容〉(『舊唐書』裴寂伝) らしいのでここの四人でつるんでたら画の力が強いと思いました 太原にいる時点で李淵51歳、劉文静49、裴寂48歳、李世民18歳。援助交際の絵面だ…